2011年 03月 21日
2011年3月21日 ちょいと、今日は電気屋らしいことを。 今回の震災から現状の太陽光発電について、考えてみた。 関東の電力を賄ってきた原発問題より電力供給問題が大きく取沙汰されていて、関東一円では計画停電が手探り状態の中実施されている。 それは必要措置だとしても、被災地でも医療の現場でも停電区域に入ると言うから、頭では仕方がないと理解できても、感情的には反発してしまう。 それについてぼくら一般庶民が文句を言っても、どうにもならないシステムが想定内の災害設定から出来あがっているので、今すぐの対応は出来ないとしても、これからの日本の住宅用電力供給システムについては、みんなで考え、災害に強いシステムに変えていかなきゃならないと思う。 そこでまず思いつくのが、太陽光発電システムについての矛盾。 現状の太陽光システムについては知ってる方も沢山いるだろうから、特に書かないけど、ぼくが矛盾に感じるのは、日中、太陽光を受け発電しているにも関わらず、電力会社からの電力供給がストップすると、その主たる太陽光発電もストップし供給されなくなることだ。 ぼくは15年くらい前に、太陽光発電システムが住宅用に開発され、市場に出回り始めたときに、その講習会に参加した。 そして、その時、太陽光発電は災害時には使えないことを知った。 なぜ使えないのか? いや、その当時はその機能さえなかったけど、きっとみんなが同じ質問をしたのだろう。 その後になってメーカーはパワーコンディショナという機械を改良し、停電時でも太陽光の電気を使えるようにした。 その容量、100Vで15A。 1500wまで使えますと言う、コンセントの差し込みを一個。 正直、そのことを聞いたときに、「おまえらアホか!?」と思った。 100Vで1500wまでなんて、昭和中期までの住宅の電気容量でしかなく、今の時代で言えば、電子レンジ一台分の容量だ。 しかも、それで良しとしたのか、あれから10数年、それ以上の改良はない。 つまり、もともと、太陽光発電システムは、災害時に使えるようには出来ていない。 いや、メーカー側の思惑じゃないかもしれない。 もしかすれば、電力会社側の陰謀かもしれない。 商用電力と太陽光電力を併用すれば、太陽光の余剰電力が「逆潮流」現象を起こし、近隣に迷惑を掛けるかもしれない問題は確かにあるし、その余剰分を電力会社に「売電」することで、電気料金から差っ引くシステムは、たしかに使用している人にはお得だ。 けれど、それはあくまでも平常時のシステムであって、今回の東日本大震災のような長期的なインフラ整備を必要とするなかでは、単なるお飾りなシステムになってしまう。 そこでぼくは考えた。 (いや、きっとぼくだけじゃなく、そう考える人は沢山いると思うけど。) 太陽光発電を災害停電しても使えるシステム。 独立運転と蓄電池システムでの平常使用システム。 つまり、電力会社からの電気自体を補助電力にして、太陽光と蓄電池の電力を毎日平均的に使っている電気に廻す。 例えば、エコキュートなどの電気温水器や、冷蔵庫、蓄熱暖房機(床暖システム)、IHクッキングヒーター。 災害時の夜の照明はLED照明で、必要箇所に設ける。 太陽光発電パネルの枚数などで発電量は限られるので、分けて使用する機器は限定されるかも知れないにしても、商用電力系統と太陽光電力系統配線を分けてやれば、電力会社との契約電力は今の半分でいいし、電気使用量も半分以下にすることもできる。 例えば、太陽光発電量が、5.0KWとすると、エコキュート(2KW)や冷蔵庫、時間帯を分ければ、蓄熱暖房機(4KWまでならOK)など、電化製品全てを太陽光系統にしなくても、最低でも災害停電時にこれだけ使えればという機器を分けておけば、もちろん家屋が無事ならという前提はあったにしても、非常時でも十分対応可能であると思う。 ただし問題がある。 蓄電池の寿命の問題。 ぐぐって調べたところによると、「エネパック」なる蓄電池システムが理想に近いと言えば近いが、これでも寿命が7年とのこと。 太陽光パネルの寿命が20年ほどとのことなので、せめてそれに近い寿命があれば、もしくは定期交換やリサイクル出来るのならリースシステムで廻していけるようなシステムが出来れば、ぼくの考える理想の併用独立電力供給システムは、災害に強いシステムとして、全世界に広がると思う。 それこそ、いまの震災の教訓が生かされる事例となるに違いないと思う。 この憤懣やるかたない現状、悔しさ、辛さをバネに、日本はあらゆる既存のシステムをリセットしていかなきゃ。 でも、この話、どこに持っていけばいいのか分からない(汗) もしかして、こっちの問題の方が、でかい? ※ 画像はクリックするとおっきくなります。 ← ぽちっとお願いします。^^
by silvadog
| 2011-03-21 11:00
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